発起人に聞く fuZeが目指す未来とは?
プロフィール :
山田秀人(ヤマダヒデト) Yamada Hideto fuZeの発起人であり、メディアクリエイター。楽曲と同期したコンセプチュアルな映像表現で、過去に日本のファンクロックバンド"Theatre Brook"や、ダンスミュージックユニット"SUN PAULO"のライブビジュアルを手掛けるなど、ライブパフォーマンスとしてのビジュアルプロジェクションを行う。また、映像のみにとどまらず、ゲーム、WEB、アプリなどさまざまなメディアで活躍中。2013年12月に開催されたイベント"fuZe Vol.2"では、fuZeのために開発されたVJソフト"vjkit(powered by Unity)"でビジュアルパフォーマンスを行った。LiveALife inc.代表。 http://livealife.co.jp
●そもそも、どのような経緯でfuZeは生まれたのですか?
fuZeは、「ビジュアル」×「オーディオ」×「パフォーマンス」が融合したクリエイティブ環境の提供と普及をベースに、そういった創作活動をしている人にスポットライトを当てサポートしていくためのプロジェクトです。Unityが主催となり、”ワークショップ(創作の場)”と”クラブイベント(発表の場)”の2本柱で展開をしています。
Unityは、ゲーム開発エンジンとしては非常に有名で、ゲームコミュニティーのなかでは、その名を十分に轟かせています。とはいえ、知っている人は知っているし、知らない人にとっては小難しそうなものというイメージがあります。
そんななか、2012年11月ごろだったかな、ハチノヨンさんから「ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンさんがUnityユーザーの新しい広がりやUnityの新たな使い方を模索しているので、クリエイティブプロデューサー兼プランナーとしてプロジェクトに参加していただけませんか?」という相談がありました。
●そこから、どのようにして「ビジュアル」×「オーディオ」×「パフォーマンス」が融合したプロジェクトとして企画が進んでいったのですか?
UnityはリアルタイムにCG映像を生成することが得意なソフトウェアです。僕はミュージックシーンで、数々のビジュアルプロジェクションを手掛けてきたこともあり、「そのような分野でUnityを使えば面白くなるのでは?」と自然に思ったんです。
そこで、Unityをビジュアルパフォーマンス、いわゆるVJ(ビジュアルジョッキー)に使用してはどうかと考えました。
●そう考えるようになったきっかけや背景をぜひ聞かせてください。
かつては、クラブシーンでVJがブームになり、インディソフトメーカー各社からVJ用ソフトがリリースされた時代がありました。しかし、現在はそのブームも落ち着き、VJを続けている人も少なくなり、また最新のOSに対応するVJ用ソフトもリリースされなくなってきています。だったら、「Unityで今の時代に合ったVJ環境を作ってしまえば面白いんじゃないか?」と思ったんですよね。
そして、Unityをビジュアルパフォーマンス環境として普及させるためには、その機能を充実させると同時に、その環境を使いこなして制作出来る人を育てることも重要です。そこで、ワークショップ(Open Class)とクラブイベント(Party)の2本柱にし、”学んで創作する場”と”創作したものを発表する場”をfuZeプロジェクトの活動の場としたわけです。
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